東京駅近くにある、とある真っ白いビル。
その中の会議室で、
私の先生が言いました。
ほんのちょっとの間(ま)に、
熱い日本茶の湯気を眺めていたら、
その言葉が入ってきました。
「顧客は浮気するんだよ。」
最初はストレートに自分の中に入ってきませんでした。
ただ、あとになって、
じんわりと理解したのです。
* * *
美容室を想像してみましょう。
あなたは、美容師。
2ヶ月に一度、
定期的に通ってきてくれるお客様がいます。
およそ、2年のお付き合いとしましょう。
「特に不満もないし、
いつも良い感じに仕上げてくれる美容師さん。」
その人は、あなたのことをそんな風に思っています。
髪を切って2ヶ月が経ったある日、
「そろそろ髪を切りにいかないとなあ」
と思っていた矢先に、
その人にちょっとした出来事が起こります。
もの凄く魅力的な広告をみつけたのかもしれないし、
高校の同級生が美容師になっていて大きな賞をとったのかもしれないし、
交流会で知り合ったもの凄く好みな異性が美容師だったかもしれません。
ちょっとした後ろめたさも感じながらも、
その人はいつもと違う美容室に行きます。
あなたは、それを Facebook の投稿で
見つけてしまったとしましょう。
何を感じるか。
きっと、戸惑いや嫉妬、後悔などを
感じてしまうのではないかと思います。
私自身の仕事でも、
似たようなことがありました。
こんなとき、感情論としての自分は横へ追いやり、
やった方が良いことがあります。
まず第一には「気にしない」ということ。
「顧客は浮気する」という観点で、
まずはその事実を受け止めつつ、気にしない。
そして、
過去の記事「○田さんが離れた理由」で書いたように、
ある一定期間が経ったら「離脱フラグ」を立て、
きちんとラブコールを送ることをしてほしいのです。
変な話ですが、浮気をしたからこそ、
本家の良さがわかる
ということもあるでしょう。
あなたが誠意を持って対応をすれば、
顧客はきちんと戻ってきます。
そしてここは掘り下げると
かなりの説明が必要になるのですが、
「離脱フラグ」の立った顧客に対しての
投資対効果はとても高いです。
誠実に対応し、お金をかけて
コミュニケーションを取った方が
あなたのビジネスの拡大に繋がります。
これは、あなたのビジネスが
次のことが当てはまるために成立する話です。
- その仕事が、人や世界をより良いものにする
- プロフェッショナルとしてのプライドを持っている
- そのお客様の役にもっと立ちたいという想いがある
「顧客は浮気するんだよ。」
この事実を受け止めたとき、
あなたは今日かどんな準備をしますか?
コメント