時間の流れとカウボーイ

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生産性を上げたい

時間の流れとカウボーイ

From:海東和貴
日本橋を臨むカフェより

「時代劇」と言ったときに表されるものは
「明治時代以前までの時代を題材とした劇や映画」です。
対義語は「現代劇」。

時代劇ではないですが、
時代物の小説が好きで、色々と読みました。
ただ単純に「昔は良かった」と憧れるわけではないですが、
その頃の暮らしや空気感に思いを馳せて
「いいなあ」と思う部分は多くあります。

例えば、江戸時代。
時間の考え方からして、今とは違っていました。
言うならば「不定時法」という概念。
夜明けから日暮れまでの時間を6等分する時間法です。
季節によって時間が変わったのです。
人々はお寺などで打つ「時の鐘」で時刻を認識していました。
街の各所に鐘楼やお寺があり、鐘を鳴らしていたのです。
それらの場所で、1日に12回の時報が打たれていました。

さて、この時代には言わずもがな、
電話やメールはありません。
自身の生活圏外の人とコミュニケーションを取るには、
伝言を頼んだり、飛脚等を用いた手紙で伝える必要があります。

つまり「人と会う」約束をするためには、
数日を要したのです。
場合によっては、もっとかかりました。

「人と約束をするための期間(スパン)」で数日。
そしていざ会うとなったときでも、
今のように交通機関が発達していませんでしたから
「その人と会うための期間(スパン)」として、
丸1日だったり、場合によって数週間をみていたことになります。

一方、今日では人との約束はメール1本でできますから、
「人と約束をするための期間(スパン)」としては数分。
「その人と会うための期間(スパン)」として
移動時間を込みで2時間だったりします。

色々なものが発達し、効率化したおかげで、
人が何かアクションを起こすための
時間的スパンが短くなった結果、
人は1日で多くの予定を「消化せざるを得なくなった」と言えます。
つまり、現代はほとんどの人が「時間に追われている」状態なのです。

私が子どもの頃は、救急車が来れば
道行く車はすぐに道を譲っている印象がありましたが、
今では交差点を横断するのに難儀している車両もあります。

多くの人が分刻み(場合によっては秒刻み)で動いているので、
少しでも早く移動したいのです。

これは時代の流れですから、
それそのこと自体にどうこう言うつもりはありません。
ただ、みんながみんな、昔と比べれば
多くの事に注意を払う必要があり、
短いスパンの時間枠の中で生き、
結果として時間に追われているということを、
認識してほしいのです。

そしてそれを認識した後に、結局、
自分がどんなリズムで日々を過ごしたいのかを
思考してみてほしいのです。

例えるなら、もの凄くアップテンポな
ダンスミュージックのようなリズムで日々を過ごしたいのか。
もしくは、カウボーイの奏でる
カントリーミュージックのようなリズムで日々を過ごしたいのか。
そして、その思い浮かべた音楽のリズムと、
今の自身の生活のリズムは一致しているのかを考えてみてほしいのです。

もし、リズムが一致していないのであれば、
自身のリズムを保てるように工夫することが必要です。

そして、それは簡単にできます。
それも、簡単に。

(私は多くの場所でこのことを語っていますので、
「またその話か」と思われるかもしれませんが、
敢えて書きます。)

まず見直すべきは、電話、スマートフォン、
タブレット、パソコン、スタッフとの会話の時間です。

電話:鳴っている電話には基本的には出ないか、
電話の一次対応ができるスタッフを見つける。
着信履歴と留守番電話の録音がセットで残っている人、
もしくは一次対応のスタッフから
「折り返しが必要」と言われた人についてのみ、
午後5時以降にかけ直す。
(その時点で、用事は済んでいる場合がほとんどです。
つまり、あなたが手を煩わせなくても、
その件については完了するはずだった、ということです。)

スマートフォン/タブレット:
通知機能(ロック画面の表示やバッジ)をオフにし、
メールやメッセンジャー、LINEなどを能動的に見にいく時間を決める。

パソコン:
通知機能をオフにし、メーラーは基本的に閉じておく。
メール対応する時間を決め、
その時間になったらメーラーを開き、
対応が必要なものについて、
並んだ順で機械的に返信等の対応する。

スタッフとの会話の時間:
自分に話しかけて良い時間を明示し、
それ以外は声をかけないように徹底させる。
貼り紙等で掲示するのが有効。

これらを徹底して行い、
自身の生活のリズムを少しでも受動的なスタイルから、
能動的なスタイルに変えていくことで、
自分が過ごしたいリズムで日々を送ることができるようになります。

まずはどれかひとつでも、
試してみては?という提案です。

(もちろん、全てを一気にやったら、
もの凄い爽快感を得ることができます。)

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