食品などへの異物混入が世間を騒がせています。

もちろん、当事者として本当にその事態に直面したら、
非常に不愉快なことでしょう。
そこは重々、承知しています。

一方で、「それって全国ニュースにするほど・・・？」
という想いもあります。ちょっと大袈裟じゃない？と。

私が影響を受けた人の1人。
こういう言葉を仰っていました。

「この世の中で『今わかっていること』に、真実はない。」

特殊相対性理論だって、エネルギー保存の法則だって、
どんな定理だって、原則だって。
「今、この瞬間に辻褄があっているから、その考えを採用しよう。」
ということで、社会通念上の常識としているだけで、
時代が変われば、また違ったものが出てくるかもしれない、
という意図です。

地球だって、昔は平べったかったんです。

地球の周りを、地球を中心として星がまわっていたんです。

19世紀のアメリカ特許局の長官チャールズ・H・デュエル氏が、
「およそ発明できるものは、すべて発明され尽くされてしまった」
と言ってしまっているんです。
パソコンや、スペースシャトルや、iPhoneを見る前に。

今、私たちが認知しているものが「全て」なんて、
おこがましいにも程がある、と思う。
完璧に全ての自然摂理を理解するなんて、自惚れである、と。

完璧、なんてあり得ない。

つまり。何が言いたいか。

企業だって、「完璧」ではない。
言葉にすると当然のことにように響くかもしれません。

じゃあ、その完璧でない企業を誰が育てるかと言えば、
それは株主かもしれないし、従業員かもしれないし、
そして、顧客かもしれないんです。

異物が混入した？
すぐにTwitterで拡散するのではなくて、
こっそり従業員に知らせてあげたらいいじゃない。
きっと、その対応を通じて従業員は成長するし、
その従業員の成長を経て、会社も成長します。

拡散されて、その対応に追われて、
結果的に資金が設備投資や教育に回らない状況になれば、
企業は成長どころか、衰退します。

我々だって、いち顧客として企業の成長に寄与している、
と考えてみる。

そうすれば、そこにも「自分の存在意義」がある、
ということに気がつくのではないか、と思うのです。

別に、大企業を贔屓した想いではないですよ？
悪いことは、悪いと指摘して結構。
むしろ、その方が良い。

でもそれは、当事者同士でやりましょうよ、という話。
第三者に拡散したって、全く建設的ではないよね、と。

で、これをビジネスを営む我々に置き換えるとどうなるか。
つまり、悪いことを悪いと伝えてくれるお客様を大事にすることです。
その人を大事にすれば、会社の成長の伸びしろが見えやすくなります。

一方で、誠心誠意対応をしたにも拘わらず、
拡散されたり不条理な要求をされたり更に傷口をえぐるような行為をしてくる方とは、
取引をやめましょうということ。
経営者にとって、時間はお金よりも大事です。
会社の衰退する要因に時間を使っている暇はありません。

誠心誠意対応して、丁重に、以降の取引をお断りすることが必要です。

見極めるべきは、そのコミュニケーションが
「建設的であるか」「破壊的であるか」という点。

クライアントさんには、もっとストレートな表現をしていますが、
時に顧客を切ることも、企業の経営にとっては重要です。

今日もお読みいただき、ありがとうございます。

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