優秀であるとは、誰にとっての価値観なのか | 第62回
人より優秀であるとは一体どんなことなのか。誰もが一度は考えるであろう「人からの評価」について語っています。
前半は雅号のお話。雅号を名乗るプレッシャー、ビジネスネームについてお送りしています。
今回も、 参宮橋の「こころ からだ ほぐしサロン turusan」のオーナー、鶴岡白眉(つるおかはくび)さんを話し相手に迎えてのポッドキャストです。
(ポッドキャスト本編の7:10~)
海東:はい改めて海東です。
鶴岡:鶴岡です
海東:じゃあ早速質問をお願いします。
鶴岡:はい。
海東さんにとって人より優秀である、優れているとはどういうことでしょうか?
例えば規律を守ることはマストなのか?
それとも規律を完全に理解した上で突き抜けることなのか?
人からの評価はどこまで気にするべきなのか?
いろんな考えがぐるぐるして一向に自分の中での答えが出てきません。
実力があって人格者ってどんな人でしょう。
ヒントやもしくは海東さんが今までに最も優秀だと思った人、歴史上の人物でもいらっしゃったら教えていただけると嬉しいです。
よろしくお願い致します。
From:ニャンコ
海東:猫が好きなんですかね。シンプルな感想で申し訳ないですけど。なるほど、いや結構これ全く同じ言葉かどうかはさておき、近いことを大人になったら何度も考えますよね。
鶴岡:うーん。
海東:これどっちだと思います?その質問したニャンコさん優秀ということで聞いてるじゃないですか。その優秀と自分が思われるにはどうしたらいいかっていう話なのか、人を優秀にするにはどうしたらいい側なのか、評価はさておき自分の中で自分が優秀でありたい、自分が優秀であるためにっていう、そのどれに近いんですかね。感覚的に。
鶴岡:近いのは多分、人から優秀と言われるということは、だと思います。
海東:誰かに評価される?
鶴岡:うん。
3パターンの人間がいる
海東:なるほど。ではその視点からいきますか。前ちょっと話したかもしれないけど、3パターンの人間がいるって話があったじゃないですか。損得にこだわる人。勝ち負けにこだわる人。評価にこだわる人。全部それぞれあるんだけど、損得にこだわる人は、得をするためには負けてもいいと思ってるんですよ。優先度が違う。
鶴岡:たまには負けてもいい。
海東:評価も別に悪くていい。でも評価を求める人っていうのは、損もしてもいい負けてもいいので評価を高めたいっていう価値観の優先順位になる訳なんですけど、その思われたい人が一人であるのであればまずそれを人に見られないとですよね。
鶴岡:そうですね。
海東:多数の場合っていうと、ニュース。例えば最近で言うと、ジャニーズ関係がちょっとにぎわってますけど、ジャニーさんが亡くなったっていうことよりは、それに関わる色んな事、圧力の話とか。ネットの声はって、ツイッターとかをコピペしたのがきれいに並ぶんですけど、ネットの声って何ですかね。
鶴岡:あーネットのあれはあんまり評価には値しない。
海東:そうですよね。あれ主語があるようでないじゃないですか。
鶴岡:結局顔が見えない中で言ってるから、何か凄くこう制限なく自分が単純に思ってることをそのまま口に出している感覚が。私はですけどね。
海東:とすると主語が一人じゃない場合、だから特定の例えば妻に優秀で思われたいってなった時は、おそらく妻の価値観をまず見て、この人はどこを評価するのか、規律を守ることが重要だと思うであれば規律を守るも努力をするか、あえて守らない努力をするかだと思うんですよ。だからここに二人いたら、もう主語が二人になっちゃってるので、それぞれ思うところ違うじゃないですか。そうするといわゆる地球と同じような形になるんですよ。
鶴岡:いっぱいいると?
どこから見るかで変わる景色
海東:二人以上いると。例えば幼なじみの二人がいたとします。一人は中学から野球を頑張って野球選手になりプロ野球で今二軍にいます。一人はずっと勉強頑張って、一流商社と呼ばれるところに入りました。二人が久々に会って飲んだ時に、一流商社の方が社会的に成功しているように見えますので、お前まだ二軍なのか、って言われて劣等感を感じた時に、劣等感を感じる必要があるかないかって話がありまして。
鶴岡:うん。
海東:基本地球って丸いじゃないですか。この商社の人は例えば火星に行きたいと思ってるんですよ。火星に行くことこそがゴールで、火星に向かって超飛んでるんですよね。でもスポーツ選手の彼は火星には興味がない。真逆の水星に行きたい。そうすると水星の方には行ってるんですよ。でも火星からしたらマイナスじゃないですか。真逆だから。でも火星の人からの見下しとか関係ないんですよね。俺火星目指してないしってなるので。二人以上いた場合は、まず自分がどこに行きたいかを明確にする。
鶴岡:あーどこの世界で優秀と言われたいか。
海東:そうそう。相手が評価をしてきた時には、この人はどこに向かったアンテナで評価したのかが見られれば、仮に自分と一緒で水星目指してる人であるならばもうちょい頑張ろうかなって思ってもいいし、いやこの人月行こうとしてるんじゃないのって思ったら、まあ感想としては聞きますけど、傷つく必要はない。
鶴岡:確かに。
海東:方向性が一緒なのかってこと。まず一緒じゃないので。
鶴岡:そうですね。
海東:自分がどこを目指したいかがまず第一にあればいいんじゃないかなと思うんですよ。
鶴岡:なるほど。
海東:これ仕事だと凄く分かりやすくて。僕が仕事で単純に優秀だなと思う人は成果を出す人なんですけど。
鶴岡:うん。
海東:いっぱいいっぱいにならずに出す人。
鶴岡:あー余裕がある人。
海東:内面は余裕がない状態でもいいです。見た目。多分僕は自分の価値基準がそこにあるから自分も相当テンパっても、極力テンパりを出さないようにするんですよね。何をするかっていうと呼吸を深めて声を低くするんですけど。わーってなったらちょっと待ってくださいね、って言って声を聞いていって、ああじゃあこういうビジョンでやっていきましょうかってみたいなのをやって、でそのあと凄い疲れるっていう。だから仕事だと分かりやすいですよね。仕事もやっぱり地球からしたある一つの方向なんですよ。太陽に向かってるだけなんですけどね。結局太陽に向かっていたって速さがある。一刻も早く水星に着きたい人もいれば、死ぬときにぴったり着きたい人もいるし。
鶴岡:色んな人がいますもんね。
海東:そう。一回水星着いて違う星に行きたい人も当然いるんだろうし。色んなことがあるのでまず自分の中で優秀の定義を作ること。で、自分がまずどういう時に人を優秀だと思うか。
鶴岡:そうですね。
自分なりの「優秀」
海東:それを考えて、でその優秀に自分がなりたいのかを決めて、凄い優秀だと思うけど私はそうはなりたくないって思えば、例えば違う優秀を設定すればいいし、ここぞ私が優秀、だと思ったらそこを目指していくのがいいんではないかなと。
鶴岡:例えばその規律を守るって、規律ってなんでしょうね。型を破るにはまず型にはまらなきゃいけないっていうのはあるだろうし、しかも規律っていうのも今は正しいけど、人が作ってるものだから時代とともに変化していくじゃないですか。でも結局その規律を守ったりすることも優秀であるかどうかの判断基準に結構なりやすいじゃないかって。
海東:歴史があるものはそうかもしれない。空手とかお茶とかそれこそ書道とか。歴史が長いとあると思うんですけど、あーちょっと忘れちゃったんだけど、序破急ってあるでしょ?
鶴岡:はい。
海東:あの考え方と諸行無常の考え方、歴史が深い空手でも柔道でも剣道でも書道でもいいんですけど、そもそもいわゆるその流派の中にあれば、ルールは守った上で破ってくっていうものになっていくんじゃないのかなと思う。
鶴岡:うん。
海東:前回の収録で安澤さん、一回業界のこと全部やってるよと。その上で崩してここにこだわってるみたいなことだと思う。
鶴岡:ああ、確かに繋がりますね!
海東:最初から守らないのは多分優秀以前の問題だけど、そこに固執すると多分執着が生まれるので。執着が生まれると格好よくなくなりますよね。
鶴岡:そう思います!
歴史上の上杉鷹山のこと
海東:だからご質問にあった歴史上のって、僕結構すぐ凄いなって思っちゃうので難しかったんですけど、歴史上で言うと上杉治憲。読みました、本?
鶴岡:読みました!歴史全く詳しくないけど、上杉鷹山さんの本は面白かったです。
海東:面白いですよね。米沢藩がもう財政も悪くって政治も良くなくて今すぐお取り潰しになるって時に継いだ藩主がいるんですよ。上杉鷹山って人。もうとにかくいつお取り潰しになるかわかんないんで、みんな目が死んでるんですよ。でその藩に戻るって時に寒く火を焚こうとした時に火元がなかったので、灰になったところをこうぐちゅぐちゅってやったら火が付いたんですよ。それをこうふーふーって広げ、火が広がったのを見て、俺はまず目の前にいる一人に火をつけないとこの米沢藩に火がつけられないと。
鶴岡:おお、かっこいい!
海東:それでそこから当時としたら凄い珍しいですけど、藩は藩のために民がある、要は殿様のために民があるだったんだけど、彼は民のための藩であるということにしたので、要はその火が最終的にその藩の役人だけじゃなくて、民にも広がっていったっていうのが凄くて。結構細かい施策をやっててそれを小説にした本があるんですけど、いちいち納得っていうか凄いなって思う。
鶴岡:あれですよね、為せば成るっていう名言。
海東:あ、この人でしたっけ!
鶴岡:そう。為さねば成らぬ何事もってやつ。
海東:そうそう。この人は目の前に火をつける人の選び方からスタートしてるんですけど、結局もうみんな死んでてしかも役人なんですよ。役人がやることって毎日上がってきた書類の折り目の数とかね。てにをはとか、点とか丸とかのチェックの仕事をしてるんですよ。でもソレを否定すると自分が何もできなくなるのでそれはそれでやってくれと。で、この人たちから嫌われてる人を五人見つけてきて、ちょっとしたはねっかえりみたいな。その人たちにまず自分のビジョンを解いて巻き込んで、そこから広がっていったんですよね。一回ルールには従っているんですよ。規律には。従った上で壊してるので。
鶴岡:なるほど。
海東:最終的にはてにをはとか、点とか丸とかにこだわる人たちも。うちが所属してる某所もそうなんですけど、なんでそうなるか考えたことあります?これ質問を受けて考えたんですけど、あのね仕事を作り続けなきゃいけないんですよ。上の人って。だから仕事作りやめちゃうとそうなってくるんだろうなって。例えばね、米を百グラム隣の人に渡すっていう仕事があったとするじゃないですか。最初は手に大きく取って秤にがさっとのっけて少しずつ調整して九十九とか百一とか出していくんだけど、多分そのうち百グラムぴったり測れるカップができる。
鶴岡:そうですね。
海東:カップ計ってばっと入れたらもう計る必要がない。そのまま出せるじゃないですか。そうすると今度はこの人たちは仕事がなくなってくるので、じゃあ今度は米の向きを揃えようとかやんないじゃないですか。この人たちに新しい仕事を与えなくちゃいけない。そうするとてにをはとか、点とか丸とかの話ばっかりする人ができちゃうんで、経営者のビジョンと仕事の作り方。
鶴岡:もっかい読んでみようかな。
海東:うん。っていうとこかなと思うんですけど。最終的にはやっぱりいろんな考え方がありますけど、他社業界より自分の評価、自分で自分をちゃんと評価できる方がいいから、その尺度をまず自分で決めちゃうのがいいんじゃないかなと思いますけどね。
鶴岡:うん。まず自分がどういう人が優秀かっていうのを頭に描いて、ソレを判断基準にする。
海東:うん。ロールモデルがいると凄く成長しやすい。ていう感じでニャンコさんの答えになってるでしょうかね。
鶴岡:そうですね。あと上杉鷹山さんの本を。
海東:そうだ、小説上杉鷹山っていう本が読みやすい。
鶴岡:そうそう。文庫本のやつですよね。私持ってるのそれです。
海東:ああ、ほんとに。あれはほんと読みやすいですよね。じゃあ、はい。読みますか。
鶴岡:はい、読ませていただきます!ザ プロフェッショナルポッドキャストでは質問を受け付けています。ザ プロフェッショナルのメールマガジンにご返信いただく形で質問を送ってください。よろしくお願いします。
今日もありがとうございました。
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