人材を強化したい
部長!部長!
From:海東和貴
丸の内のオフィスより
小説や、漫画、テレビドラマなどで
時に見聞きすることのある情景。
* * *
今までは「部長!部長!」と持て栄されてきたけれど、
一部上場企業を退職して大企業の看板が外れた途端に、
周りが一切自分を敬ってくれなくなったというシーン。
今までは「社長!社長!」と持て栄されてきたけれど、
会社が倒産した途端に、自分の周りから人がいなくなって、
実は頼れる人は誰もいないんだとまざまざと気がつかされるというシーン。
* * *
これはこれで、ひとつの悲劇です。
起きたら、とても嫌な悲劇。
一方でこれには別の視点もあります。
「社会的な役職(役割)」に、
自分自身を縛り付けてしまっている、という意味での悲劇です。
私は、2009年にとある経営者団体へ入会しました。
いわゆる「商工会議所」のような団体です。
その中で多くの役職を経験しました。
また、2014年から2016年は子どもらの通う小学校のPTA会長。
2016年には、区全体のPTAを束ねるPTA連合会の会長も経験しました。
これらの中で言われるのは、
「○○(役職名)なんだから、この行事にはマスト出席で」
「会長なんだから当然出席で」
「会長なのに出席しないなんて」という言葉です。
「○○だから」「○○なのに」「会長なんだから」
という言葉の呪縛によって、
多くの家族との時間や仕事の時間を犠牲にしました。
このとき、朧気にみえたヴィジョンのひとつ。
これからは「○○だから」「会長なのに」
という理由では時間を使うことをしない。
「(○○の人ではなく)海東に来て欲しい」
と言われる人生を生きる必要がある、ということでした。
人がその人らしい幸せな人生を歩むためには
「6つの分野の充実」が必要、と言われています。
経済/家庭生活/社会生活/健康/精神/教養
の6つの分野です。
「役職の自分」に縛られている場合、
そのほとんどは「経済」と「社会生活」の充実が肥大していて、
他の分野が蔑ろになっていると感じています。
これら六分野は「タイヤ」のように人生を転がります。
均一に充実させていかないと、
道の上をガタガタと走ることになってしまうことだったり、
場合によっては一箇所だけ出っ張っている箇所に引っかかって、
回転が停まってしまうことも考えられます。
改めて、自分を見返す時間を取ってみてください。
あなたは、自分の「役職」を生きていますか?
それとも、きちんと自分「自身」の人生を生きていますか?
もし、自分の「役職」を生きている時間が若干多すぎるな、と感じたら。
ご自身の人生をどのように戦略的にデザインするか、
改めて考えてみてはいかがでしょう、
という提案です。
家族との領域、健康を今より向上させるための時間、
精神を健やかに保つ考え方、
生涯教養を深めていくための習慣。
これらのことを、改めて意識する時間を、
大事に、大事にしてください。
あなたが「社長」だから、
みんながあなたを好いているのではなく、
社会団体の「理事」や「委員長」や「代表」だから
みんなが集まってきているのではなく、あなたはあなた。
あなた自身の時間の使い方、価値観のバランスの保ち方、
自身の誇りを保つために改めて何ができるか、
考える時間を取ってみてほしいのです。
もし、もっと自分自身の魅力を増し
「あなただから」と言われる機会を今よりも増やしたいと思ったら、
人生の六分野のバランスを改めて意識してみてはいかがでしょう??
– 海東
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