雑学・趣味
アクアラインよ、なぜ橋とトンネル?
毎週水曜日は、、趣味と雑学の日。
前にも述べましたが、趣味といっても
「日々それをするのが大好き」という趣味ではなくて、
仕事ではなく好奇心で勉強している内容の一部、という位置づけで。
今日は「橋」について。
私、橋に対して、ちょっとした好奇心があります。
興味がある。
今日の主たるテーマは
■なぜ東京湾アクアラインは、トンネルだけで構成されなかったのか。
というものにします。
「橋」というものは、実は定義付けが難しいものなんだそうです。
辞書によれば
「通行のために,川や湖谷道路などの両側を結んでかけわたした構築物。」
とあります。
横浜国立大学の教授である藤野陽三さん。
橋のエキスパートと呼ばれる彼に、
「橋って、なんなんですか?」
と問うている記事があります。(*1)
橋の定義を簡単に言えば、
「空間をまたいで、隔てられた2点間を結び、道を拓くもの。」
と定義づけられる。
藤野さんはこう仰っています。
橋ができると、
隔てられたふたつの地点が結ばれます。
そこに道ができて、人とモノの行き来が始まります。
これが、橋の本質です。
橋は、都市の形にも影響を与えます。
大きな橋になれば、その橋自体が「ランドマーク」となるので、
橋の設計に際しては「安全性」「機能性」といった要素以外に、
「優美さ」も配慮されることになる、ということ。
東京湾アクアライン。
あれも橋ではありますが、正確には「橋」と「海底トンネル」です。
全てを「橋」にできなかった理由は、
橋にすると、大型船舶の航行に支障をきたすということ。
それに対応して、大型船舶を通過させるだけの高さを確保するとなると、
今度は羽田空港に離着陸する航空機の邪魔になる、と。
「じゃあ、全部を海底トンネルにしてしまえばいいじゃない?」
と思いますが、ここには複雑な事情が絡んでいるようです。
・海岸線近くの水深が浅いから
・全部を海底トンネルにすると、埋設した際に海洋汚染の懸念が
・全部をトンネルにすると、コストが膨大だから
など。
でも、「ああ、これはしっくり来る理由だなあ」と思ったのは:
ゼネコンと橋梁会社、全ての会社に利益が行くように半分こにした、
というもの。
何となく、日本の「風情」を感じさせる橋の形式としては、
「アーチ橋」が挙げられます。
皇居の二重橋、日本橋、碓氷第三橋梁。
あとは、タウシュベツ川橋梁。
今はダム湖に沈んでいる橋ですが、
季節の水位変化によって、時々、姿を現す橋です。
見た目は味気ないですが、
情景を思うと、神秘的です。
*1)
ナツメ社『橋の構造と建設がわかる本』
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