From：海東和貴
パークハイアットのラウンジより

その日、私はとある経営者と話していました。
クライアントではない方です。

世間話のような雰囲気でした。
「今度、こういう製品を出そうかと思って。
こんなの世の中にはないから、絶対、売れると思う。」

私は「いいですね」と聞いていましたが、
心の中では「大丈夫かな・・・」と心配していました。

私のクライアントは、こういう考え方をしません。
故に、私自身もあまり意識していなかったのですが、
「こういうのあったら売れると思う」
という思考から来る台詞って、あんまり聞かないんです。

この日は、久々にそのテーマの話を聞き、
ちょっと戸惑ってしまいました。

「こういうサービスがあったら売れる」
という思考は、
「自分の商品」を愛してしまっている状態です。

考えてみてください。
プライベートの友人。
自分が大好き。
いつも鏡ばかりみている。
仲間のことよりも、まずは自分優先。

こういう人がいたら、どう思いますか？

一言で言えば、
「ナルシスト」ですよね。

別に、好き嫌いの話はしていません。
ナルシストでも、善い人はいます。

ただ、ビジネスにおいて
この考え方はとても危険なんです。

あなたが愛すべきは自社製品ではなく、お客様です。
究極的には、あなたは、
どんな人をどんな世界に連れていきたいのか。
その人に喜んでもらうために、何ができるのか。

ビジネスの原点はここにあります。

というよりも、この考え方が、
ビジネスの拡大が圧倒的に優位性をみせます。

まずは、顧客を愛する。

そのために必要なこと。
それは、リサーチです。

大好きな人を口説こうと思ったら、
多かれ少なかれ、相手のことに思いを巡らせますよね。
どんな場所が好きなのか。
どんな料理が好きなのか。
どんな話題を好みそうか。

これを、ビジネスでは徹底的にやる。
そこが原点です。