新製品・新事業を開発したい
そのメールが致命的な理由
From:海東和貴
自宅の書斎より
こんな張り紙があります。
私の書斎の扉です。
仕事中。
本当の緊急時以外、
声をかけないでください。
私は、自宅の書斎で
「生産的な時間」を過ごしていることも多いです。
その中で、意識していることがあるんです。
それは「纏まった時間をつくる」ということ。
かつて、ドイツの医学者で精神科医、
ミュンヘン大学の教授であったエミール・クレペリンさんが、
とても便利なものを発見しました。
「作業曲線」という概念です。
これは、人類の永遠の課題である
「やる気のスイッチ」の場所に関する発見でもあります。
下記のグラフをみてください。青い線です。
人は、作業を始めると、
自動的にやる気や集中度合いが上がります。
作業開始から20分ほどで、
ほぼ最高位のパフォーマンスになっています。
そして、作業が途切れない限り、
3時間程度はこの状態が維持されます。
作業興奮と言われるものです。
つまり、やる気がないときでも、
とりあえずは始めてしまえば
20分後にはやる気が出ているということです。
運動するなら、ウォーミングアップから始めてみる。
クリエイティブなことなら、
まずはノートを開いてフォーマットを整えて、
日付や思考するテーマをペンで書き入れてみる。
こういう小さなことを始めているうちに、
いつのまにか「作業興奮」の状態になって
パフォーマンスが発揮されるということです。
そして、赤い線をみてみましょう。
作業開始から40分後に電話が鳴ったとします。
メールでも良いです。SNSの通知音でも良い。
家族からのコミュニケーションでも良いです。
とにかく、何かしらの作業中断要因が発生しました。
そうすると、パフォーマンスはどこまで下がるのかと言うと、
90%や50%のラインではなく、
きっちりと0%まで下がるのです。
きっちり、です。
集中しているときに中断要因はつくっては勿体ない。
インターネットの接続を切り、電話の音を切り、
ドアを締めて「声がけ禁止」の紙を貼る、
ということをしなくてはなりません。
そして、もうひとつ。それぞれの線は「100」まで上がっていますが、
この数字まで上がるのは「朝限定」です。
人間の脳は、起床してから夜に向けて
徐々にパフォーマンスが下がります。
夜の10時頃には「50」が最高数字になります。
同じことをやっても朝の2倍の時間がかかる、
ということです。
つまりお勧めは、朝の4時に起床し、
全てをブロックして7時まで生産的活動に時間を使う、ということ。
何年も前から「やろう・・・」と思っていて手つかずになっていたことが、
週2回、こういう時間をつくることで
1ヶ月もかからずに終わってしまったということが、ざらに起こります。
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