だからそのビジネスは失敗する

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だからそのビジネスは失敗する

From:海東和貴
自宅の書斎より

その日、長女の通う小学校に招集がかかりました。
午後3時30分。校長室横の会議室に入ります。

校長、副校長、教育委員会の職員、
地域の重鎮、スクールコーディネーターなどが
机を囲んでいます。

招集理由は、
小学校の学校運営協議会。
この協議会は、定義上、下記のような働きを持ちます。

・校長の作成する学校運営の基本方針を承認する
・学校運営に関する意見を教育委員会又は校長に述べる
・児童のために独自の教育活動を企画立案する

私は、この協議会のメンバー。
この日は、3つめの項目について話し合うことが目的でした。

実は、この協議会では、
ひとつ面白い企画案が打ち出されていました。
やれば、ほぼ間違いなく面白い。

ただ一方で、私は危機感も持っていました。
企画ありきの話し合いで、
協議会の理念や、皆の想い、もっと言えば
「児童にどんな体験をさせたいのか」
という部分の議論が充分でないと感じていたからです。

企画ありきの話し合いで決まったものは、
長続きしません。
引き継ぎや人の入れ替わりに際して、
だんだん「お荷物」のアクションになっていきます。

これは、ビジネスにもあてはまります。
「商品・サービスありき」の事業は、
あまり長続きしない場合が多い。経験上。

広告宣伝費が潤沢にあり、
市場形成から息の長い活動ができるのであれば話は別です。

ただ私たちのような中小企業においては
まずは「市場」を決め、
その市場にいる人に「何を伝え」
「どんな体験をさせたいのか」
ということか考えはじめた方が、
圧倒的に成功しやすい。

今回の協議会における議論の行く末に
私が危機感を抱いたのは、
まさに「サービスありき」で
話が進んでいるように感じたからです。

お客様は神様、という言葉があります。
過去にも書いた内容ですが、この言葉
本来の意味と実際の使われ方に、
かなりの差異が生じています。

この言葉、
諸説ありますが、
演歌歌手の三波春夫さんが最初に言った、
という説が有力です。

「歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、
雑念を払って、
心をまっさらにしなければ
完璧な藝をお見せすることはできないのです。
ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。
また、演者にとって
お客様を歓ばせるということは絶対条件です。
だからお客様は絶対者、神様なのです。」

これを、マーケティング的に再定義してみましょう。
つまりは、お客様は神様なのだから、
「あなたのサービスが喜ばれなければ、
それは顧客にセンスがないのではなくて、
あなたが提供しているサービスに問題がある。」
ということなのです。

まずは、誰をターゲットに、
究極的にはそのターゲットを
「どんな世界に連れていきたいのか」
ということを考えれば考えるほどに、
ビジネスが成功しやすい。

まずは、顧客に恋する。
徹底的に、愛する。

そこからはじめたとき、
自己満足のサービスは生まれないはずです。

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