本当は痩せたくない

相手の気持ちを想像するってことは
大事なことだ。

それはビジネスに限らず
友人でも家族でも一緒だな。

想像力を鍛える方法に
「小説の会話部分を音読する」ってのを
前に伝えたが、
今回は「与件調査力」の話だ。

「与件調査力」ってのは
相手が本当は何を言おうとしているのかを
想像する力、って感じだな。

例えば
「私、痩せたいんです」と
相談に来たクライアントがいたとする。

それに対して
「じゃあ食事療法からはじめましょう」と
話を進めたんじゃ与件の整理ができてない。

「なんで痩せたいと思ったのか」と
クライアントの話を聞き進めて
例えば
「モテたい」という動機だった場合は
必ずしも痩せる必要はないわけだ。

モテれば痩せなくてもいいのであれば
じゃあ今のまま
魅力を出せるようにしましょう、っていうのが
与件ってわけだ。

だから想像力がないと与件の整理ができない。
クライアントが言っていることから
どう与件をつかみ取るかってのが大事なんだな。

その力をどうつけていくのかって話だが
これには訓練法があって
「相手の言ったことを口調そのままで
文字起こしする」というものだ。

その書き起こしたものから
何を言おうとしているのか想像する。
そこから重要そうなものを抜き出して
5W2Hに直していく。

5W2Hってのはこれだ。
———————–
When(いつ？)
Where(どこで？)
Who(誰が？)
What(何を？)
Why(なぜ？)
How(どうやって？)
How much(いくらで？）
———————–

その後は提案の話になるんだが
5W2H以外の所は思い切って捨てる。
残った部分で仮説の物語を作り
16枚の紙芝居（プレゼン資料）に
仕立て上げる、というわけだな。

これはすごい訓練法だと思うぜ。
簡単にできる方法じゃないが
力をつけたいと思っているなら
やってみることをお勧めするな。