生産性を上げたい
“そのとき”のIQは低い
From:海東和貴
自宅の書斎より
過日、とある方と話していたときのこと。
話題が「怒りのコントロール」の話に及び、
議論を深めていく中で、その方の仰った言葉が印象的でした。
怒ってるとき、ヒトの IQ って低いからね。
確かに、その通りと感じました。
怒っているとき、ヒトの IQ は低い。
いつにも増して主観的な判断になりがちですし、
その主観的な判断も「理論」ではなく
「感情」に寄っています。
これは、思えば当然のことです。
怒りとは、本来は防衛本能です。
防衛するために身体的な攻撃力を高めているので、
脳の理論的な冷静な判断をする領域の働きは抑えられます。
身体が本能的な暴力的な方向へとシフトされるのです。
つまり、とても IQ が低い状態になる、と。
一方、現代社会において、
本能的な暴力的な防衛本能を
発揮しないといけないほどの
命の危険はそうそうないため、
今を生きるヒトにとって「怒り」の感情は
必要ないという説もあります。
蛇足ですが、喜怒哀楽の「喜楽」を促すための
「お笑い芸人」は職業として成り立ちますが、
「怒」を促すための職業は現時点では需要はなさそうです。
仮に「怒り」の感情が要らないという観点に立ったとき、
私たちにできることはなんでしょう。
まずは、「今、自分は怒っている」ということを
自覚するところから始める必要があります。
怒っている自分を、区別すること。
その上で2つの切り口があります。
ひとつめの切り口。身体的特徴から。
怒りの感情が発せられると、
身体は攻撃態勢になるために硬直します。
手で言えば、パーではなく、グーになります。
手を握って力を入れます。
これを意識的にパーにすることで、
怒りが静かに和らいでいく可能性があります。
試してみるとわかるのですが、
手をパーにしたまま本気で怒り続けるのって、ちょっと難しい。
またもや蛇足ですが、首を真上に向けて空をみた状態で
ネガティブなことを考え続けるのも
かなり難しいと言われています。
身体を意図的に操作して、
感情をコントロールする方法がひとつめ。
そして、もうひとつの切り口。
明石家さんまさんの言葉から。
とあるテレビ番組での明石家さんまさんの言葉として、
下記のようなものが紹介されていました。
「何やねんこいつ?」って思うことあるけど、
すぐ「こいつアホやねんな」と思う。
やっぱり、総合的に考えて、
うん、人を怒らせる奴ってアホ。(中略)
(そして、自分は)腹を立てられる器でもない。
そんなに偉くない。
腹立って怒りたい人は
偉いと思ってるんじゃないの、自分のこと。
時には自分のことを偉いと思ってしまうこともあるけれど、
それを客観視している自分の視点では
「自分を偉いと思うなんて格好悪い」と思っている場合があります。
だから、明石家さんまさんの言葉を思い出して、
自分を制して怒りをコントロールする方法がもうひとつ切り口。
当然ながら自分としても訓練を要する領域です。
改めて自分の「怒り」を客観視し、
俯瞰しようと思ったきっかけだったのでした。
– 海東
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