From：海東和貴
丸の内のオフィスより

日本人は、意見と人格の分離ができていない、
という説があります。

あんな変なこと（意見）を言う
イコール
あいつは変なやつ（人格）

と判断する場合が多い、という考え方です。

でも、仲の良い友人が、
「自分、卵は嫌いなんだ」
と言ったところで、卵が好きであろうが、
なかろうが、友人は友人ですよね？

一方で、報道をみると、
「ああいうことを言うなんてあの人は・・・」
という論調をよくみます。

報道がそういう風に伝えているということは
それを受け止める国民が多い、ということです。

日本に比べて、欧米諸国は
「意見」と「人格」を分離して捉える傾向にある、
といいます。

日本人がどうこうということを
このメールで論じるつもりはありません。

ただ、本来は「意見」と「人格」は別物です。

「意見」と「人格」を分離できている人は、
小さな頃から学校教育の中などで
「ディベート」を行っている、
と思っています。

「ディベート（debate）」を
日本語に訳すと「討論」になるのですが、
実はちょっとだけ意味が違います。

討論では、お互いの意見主張を
論じることに終始しますが、
ディベートは主張を入れ替えるのです。

例えば「コーヒーは体に良い」
という論点に関して、
「肯定派（体に良いと思っている）」と
「否定は派（体に悪いと思っている）」
とにわかれるのですが、
例えば、私が「体に良い」と思っていても、
後半では「体に悪い」派に入って
意見を戦わせないといけないのです。

両方の視点から論じる必要があり、
最初の議論と、入れ替わった議論を聞いて、
第三者が勝敗を決めます。

ディベートそのもののやり方については、
他に譲りますが、私は割と、
意図してこういう機会をつくっています。

仲間と企画して行った勉強会合宿でもやりましたし、
先日は、家族内でもやりました。

「夏休み、どこに行きたいか？」
というテーマで、1週間、自分が行きたいところの
プレゼン資料を子どもらにつくらせて
それを発表してもらったあと、
シャッフルしたのです。

人が行きたいと思っているところを、
さも自分が勧めているかのように
プレゼンテーションをする機会。
頭の切り替えが必要です。

結果、とても面白い結論にたどり着いたのですが、
本筋とはずれるので、それは別の機会に譲ります。

経営者たるあなたは大丈夫とは思いますが、
時に「自分は“意見”と“人格”を分離できているか？」
と考えてみると、
余計な時間を使わずに済むこともあるかもしれません。

– 海東

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