企業ミッション・ビジョン・バリューの浸透や見直をしたい
無言のメッセージ
From:海東和貴
ニューヨーク マンハッタン
セントラル・パーク近くのカフェより
Google 検索で「言葉にしない」と検索キーワードを入れると、
その続きが予測されて「言葉にしないと伝わらない」
というキーワードが出てきます。
そして、その検索結果のトップには
「気持ちは言葉にしないと相手に伝わらない」
から始まるウェブページが表示されました。
確かに、言葉にしないと伝わらないという表現は
色々なところで使われます。
愛情表現、感謝、部下への指示など、
言葉で明確に伝えないと伝わらない、
とはよく言われることです。
一方、その逆もあります。
むしろ、経営者としてはこちらを意識した方が良いのではないか、
という気もするのです。
それは「言葉にしていないメッセージ」です。
ふたつの切り口で考えてみます。
ひとつめの切り口。
例えば、ある経営者が「時間厳守」について
とても厳しくしていたとしましょう。
部下にも言葉で注意する機会が多い経営者です。
部下たちはその言葉をひとつのメッセージとして捉えていましたが、
実はもうひとつ、捉えているメッセージがありました。
それは「時間に厳しい社長自身が、時間にルーズ」
という瞬間に受け取っています。
部下たちはここから「この人は他人には厳しいけど自分には甘いんだ」
「自分で自分のことが見えていないんだ」
「口先だけなんだ」といったいくつかのメッセージを
“言葉にしていない”要素から感じ取ってしまうのです。
ふたつめの切り口。
例えば、ある飲食店の経営者がいたとします。
現場には週の半分ほどは出るようにしています。
現場では全体を見つつ、
精力的にホールの作業をこなしている人です。
あるとき、キッチンのスタッフが
私語をしながら調理をしていたとします。
マスクをしていないので、あまり衛生的とは言えません。
そのとき、その経営者はその私語を
目の当たりにしつつ注意しませんでした。
すると、どうなるか。
それを見ていた他の従業員が
「社長はこれくらいの私語は容認しているんだ」
というメッセージを受け取ります。
結果、職場の空気がネガティブな方向に行ってしまったり、
社長自身の信頼残高が毀損される恐れもあります。
経営者が、理念やヴィジョンを言葉で社員に語ることは重要。
一方、日頃「言葉にならない行動や所作」から発せられるメッセージにも
意識を向ける必要があります。
言葉にしないことこそがメッセージになるとしたら、
あなたはまず、何に気を配りますか?
今日からできることはありますか??
– 海東
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